【2026年】生命保険料控除が6万円に!でも、保険を増やす前に確認しよう

お金の勉強

年末調整の書類を書いていると、「生命保険料控除の上限が4万円から6万円になった」という話が気になりませんか。

控除が増えるのはありがたいです。ですが、誰でも6万円になるわけでも、6万円が返ってくるわけでもありません。

ましてや、控除を使い切るために保険を増やす必要があるのか?というと、それは別の話です。

今回は2026年(令和8年)分の所得税について、確認しておきたいところをまとめます。

親子で手を重ねる様子。家族の保障を考えるイメージ
写真:Pexels(イメージ)

対象は「23歳未満の扶養親族がいる人」の新契約

今回の特例では、23歳未満の扶養親族がいる場合、新契約の一般生命保険料控除の上限が6万円になります。

ここでいう新契約とは、原則として2012年1月1日以後に締結した契約です。今年新しく入った保険だけ、という意味ではありません。

まずは控除証明書の「一般・介護医療・個人年金」と「新・旧」を確認しましょう。医療保険や個人年金保険の枠まで一律に6万円になるわけではありません。

また、「23歳未満の子どもがいる」だけで判定を終わらせないでください。税法上の扶養親族には、生計や所得などの条件があります。年齢は原則として年末時点で確認します。子どもにアルバイト収入などがある場合も要確認です。

離婚して親権はなくても養育費を支払っている場合も、生計を一にしている扶養親族に該当するのであれば対象になると考えられます。

扶養控除とは対象年齢が異なり、16歳未満の扶養親族もこの特例の対象になり得ます。勤務先へ出す今年の保険料控除申告書の案内に沿って確認してください。

6万円は還付額ではない

ここは、節税の話でよく混ざりやすいところです。

生命保険料控除は、税額そのものから引くのではなく、税金を計算する所得から引く「所得控除」です。

仮に控除額が2万円増えて、その2万円にかかる所得税率が10%で一定なら、所得税の差は2,000円です。復興特別所得税を含めると2,042円になります。これは計算の例であり、全員がこの金額になるわけではありません。住民税はここでは計算に含めていません。

そもそも所得税がかからない人なら、控除が増えても所得税はそれ以上減りません。年末調整で実際に戻る額は、毎月引かれていた税金やほかの控除などでも変わります。

「2万円増えたから2万円得した」とは考えないようにしましょう。

3つ合わせた上限は12万円のまま

一般生命保険料控除の上限が上がっても、一般・介護医療・個人年金の合計の控除限度額は12万円です。

たとえば、これまで各4万円で合計12万円の控除を受けていた人。一般の枠が6万円になっても、合計14万円をそのまま控除できるわけではありません。

一方、ほかの枠をあまり使っていない人は、今回の特例で合計の控除額が増えることがあります。自分がどちらなのかは、証明書を並べて計算しないとわかりません。

新契約と旧契約の両方がある人も、昨年の数字をそのまま写さず、今年の申告書の計算欄を使ってください。一般生命保険料の新旧併用にも今回の特例が関係します。

控除を増やすために保険を増やす?

個人的には、税金が少し安くなるという理由だけで保険を増やすのはお勧めしません。

保険料は毎月、あるいは毎年払うお金です。一方、税金が減るのは控除額に応じた一部分だけです。

払った保険料よりも節税額が小さければ、手元のお金は減ります。もちろん、その保険で必要な保障を買っているのであれば意味があります。ですが、必要な保障がすでに足りているなら、控除枠を埋めるための追加契約は一度立ち止まって考えたいところです。

保険を見直すなら、家族に必要な保障、公的な保障、現在の貯蓄、毎月無理なく払える保険料の順で確認しましょう。税金の話だけで、加入や解約を決める必要はありません。

お金を使う場面では、少し得した部分だけでなく、使ったお金や時間も含めて考えたいですね。こちらの記事でも、その考え方を書いています。

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まずは今年の控除証明書をそろえよう

年末調整の前に、次の3つを確認しておきましょう。

  • 今年の控除証明書がそろっているか。電子交付の分も忘れていないか。
  • 一般・介護医療・個人年金、新契約・旧契約を分けているか。
  • 23歳未満の扶養親族の要件と、合計12万円の上限を確認したか。

使える控除は忘れずに使いましょう。ですが、控除を増やすことを目的に支出まで増やさなくても良いです。

まずは今入っている保険について、正しい金額で申告するところから始めましょう!


2026年10月22日確認。2026年分の所得税を対象としています。住民税の控除額とは異なります。契約内容や扶養親族の状況により取扱いが変わるため、申告時には最新の案内をご確認ください。

出典:国税庁「No.1140 生命保険料控除」、国税庁「令和8年分年末調整のしかた」

画像:本文 Pexels・4005249、アイキャッチ Pexels・7118209。Pexels Licenseに基づき使用(無料・商用利用可、2026年10月22日確認)。写真は制度や特定の保険商品を推奨するものではありません。