税理士が独立する際にどうやって顧客を獲得していくか

税理士

税理士として独立する上では、顧問先をどのように獲得していくかが重要です。

毎月顧問料をいただくという契約内容で売上を作っていくのが、基本的な税理士事務所のスタイルだからです。

私自身は紹介が主ですが、それ以外にも様々なルートがあります。

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HP・ブログ

誰にでもできて、かつ低コストで集客できるのがHPやブログです。

昔と違って税理士は自分で探して決める時代です。

HPやブログで自分の事務所に関する情報を発信しましょう。
それを見た人が自分の事務所を選んでくれることで顧問先が増えます。

HPやブログの良さは、顧客のターゲットを明確にすることができることでしょう。

資産税に強い、飲食業に強い、クラウド会計に強いといった、事務所の強みを打ち出すことで、事務所とクライアントの方向性がマッチングしやすくなります。

また、料金体系や契約までの流れ等を記載しておくことで、クライアントが「会ってみたけどちょっと違った」といったことを減らすことができます。
これは事務所側もクライアント側も余計な時間やストレスが発生しないので良いことです。

税理士はどうせ個人情報が開示されてしまうので、むしろ自ら発信して集客に繋げても良いでしょう。

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ブログも税理士の人柄や得意・不得意等を発信することができるので、HPと同様に会ってみた時の違和感を減らすことができます。

自分でHPやブログを開設すれば、コストは年間1万円程度でほとんどかかりません。
これが業者に頼んだ途端に10万円オーバーとなります。
ITに強くなるためにも自分でHPやブログを作ってみましょう。

飛び込み営業

税理士業ではあまり実らないと言われる飛び込み営業。

ですが、近場でクライアントを作っていきたいのであればやる価値はあると思います。

税理士のメイン業務として顧問業務がありますが、だいぶZoom等のリモート面談が浸透してきたとはいえ、やはり顔を合わせて打ち合わせしたいというクライアントも多いです。
私もZoomメインでも年に数回程度は実際に会いに行くようにしています。

実際に顔を合わせて面談するとなると、事務所から近い方がいいに決まっています。
事務所の近くのクライアントを作っていくためには、実際に自分の足で営業に行くと良いでしょう。

すぐに結果が得られなくとも、ふとした時に思い出してくれて連絡をくれることがあります。

その時はすぐに会いに行って話を聞きましょう。

税理士変更を検討してくれるかもしれません。

紹介会社

独立してクライアントがいないうちは、それに焦ってとにかく契約できるクライアントを求めてしまいがちです。
そんな時に手っ取り早く契約できるのが、紹介会社からの紹介です。

しかしながら、紹介会社は個人的には利用すべきでないと考えています。

なぜならば、紹介会社に支払う手数料が高額なためです。

年間の顧問料の50%〜80%抜かれるといった印象です。

それだけ払って残った金額では、業務量に見合わないでしょう。

紹介会社への手数料がなくなれば丸々自分のところに入ってくるようにはなりますが、それまでクライアントとの契約は続いているでしょうか?
クライアントの事業は安定していて、それまでの顧問料を維持してもらえるでしょうか?

不確定要素が多いですし、クライアントとの相性が悪い可能性もあります。

紹介会社からの紹介はとりあえず顧問先を作ることはできますが、費用対効果を考えると利用すべきでないでしょう。

せっかく独立したのに、稼げない・時間もないのでは独立した意味がないです。

営業譲渡

これは税理士法人や税理士事務所で修行していた場合、前勤務先からクライアントを譲渡してもらう方法です。

場合によっては紹介会社に払う手数料よりも高額になることもありますが、紹介会社からの紹介と異なり、どんなクライアントかは自分がよく知っているということです。

自分が直接担当していると、どのようなクライアントなのか十分知っていて、クライアントとの関係性もできているでしょう。

そのようなクライアントを前勤務先から買うのです。
もちろん前勤務先の同意が必要ですが、同意がある場合にはお金を払って譲ってもらいましょう。

対価についてよく聞くのは1年分の顧問報酬ですが、交渉して下げてもらうと良いでしょう。
1年分でもその価値があるクライアントもあると思います。

辞める時にクライアントを持っていって揉めるというケースはままあるようですので、揉めて面倒なことになるぐらいなら、お金を払ってクライアントを引き継がせてもらいましょう。

紹介・コネ

コネがあったり紹介してくれる人がいたりすると、そこまで集客する必要はなくなります。

これまでの経験だと不動産業者や、面倒見の良い親分肌の人がよく紹介してくれます。

紹介でクライアントを獲得することができればコストもほとんどかかりません

しかしながら、紹介について気を付けておくべきことがあります。

紹介だとなかなか断りづらく、また、顧問料も強気に出られないことが多いです。

また、銀行等の金融機関から紹介してもらうことは、独立する人が一度は考えたことがあるでしょう。

しかしながら、実際には銀行からの紹介はほとんどありません
紹介があったとしても、相見積を取られてそれっきりということもあります。

銀行へは独立時の挨拶や口座開設ぐらいでは行ってもいいですが、銀行から紹介してもらうのはアテにしないようにしましょう。

士業のつながり

士業で独立した人は皆クライアントを求めています。

弁護士・社会保険労務士・司法書士等、税理士と関連する業務をやっている専門家もいます。

そういった士業の繋がりがあれば、クラインアントを紹介し合えるのでWin-Winです。

独立当初は時間もあるでしょうから、異業種交流会等に参加して独立士業仲間を作りましょう。

異業種交流会はただの名刺交換会にもなりがちですので、SNS等を利用して仲間を作っていくのも良いでしょう。

顧客を獲得した後は継続してもらえるように努力する

契約してもらってクライアントになったからといって安心・油断してはいけません。

ずっと契約を続けてもらえるように、適正なサービスを提供し続けなければいけません。

クライアントが満足するサービスを続けていくことができれば、自ずとクライアントも増えていくでしょう!

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