税理士が教える!開業届の書き方

2022年12月12日独立

個人事業主として独立開業するためには、税務署への開業届を提出する必要があります。

あまり難しいものではありませんが、開業届の書き方についてまとめました。

開業届と一緒に提出しておいた方がいいものもありますので、そちらも併せて作成・提出すると後々安心です。

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開業届の必要性

開業届の提出は義務ではなく、確定申告して納税していれば特に問題はありません。

しかしながら、色々とメリットが大きい青色申告のためには開業届を提出しておく必要があります。
また、屋号での銀行口座開設をしたい場合にも、多くの場合開業届のコピーを要求されます。

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手間がかかるものでもないので、開業する際には必ず出すようにしましょう。

開業届は国税庁HPでダウンロードできますが、freeeやマネーフォワードで作成しても良いと思います。
freeeやマネーフォワードだとメール等での問い合わせも可能な他、そのまま事業用口座やクレジットカードの申込みも可能になるようです。

開業届の書き方

①管轄税務署を記載しましょう。管轄税務署は国税庁HPで検索できます。

提出年月日は記載不要です。

②納税地は住所地にチェックを入れて、自分の自宅住所を記載します(この住所地の管轄税務署を①に書きます)。

③②以外で住所がある(店舗や事務所を借りている)場合にはここに記載します。

④氏名とフリガナを記載しましょう。

⑤生年月日も記載します。

個人番号はマイナンバーを記載するところになっていますが、これも記載する必要はありません。

⑥職業はどういった事業でやっていくかを書きます。そこまで具体的に書く必要はありません。私は公認会計士・税理士と書きました。

⑦屋号をつける場合は書きます。特に屋号が必要ない場合は記載不要です。

⑧届出の区分は【開業】にチェックを入れ、事務所・事業所の【新設】にもチェックを入れましょう。

⑨所得の種類にチェックを入れます。不動産と山林以外は事業になります。申告書のフォームが異なるため、分かれています。

⑩開業日は提出する日以前であればいつでも良いです。私は独立を決意した日にしました。

⑪開業に伴う届出書の提出の有無については、「青色申告承認申請書」【有】にチェックを入れて、青色申告承認申請書も作成して併せて提出しましょう。

消費税に関する届出書は基本的には【無】で作成・提出の必要もありません。
ただし、開業当初から多額の設備投資をする場合等には届出書を出した方が良いケースもあるので、そういった場合は税理士に相談するようにしましょう。

⑫事業の概要についてできるだけ具体的にとありますが、簡単に記載しましょう。私は公認会計士・税理士業とだけ書きました。

⑬給与等の支払の状況については、開業後すぐに給与を支払う予定があるのであれば支払う人数と「月給or日給or時給」を記載し、税額【有】にチェックを入れておきましょう。

給与を支払う予定がないとしても「給与支払事務所等の開設・移転・廃止届出書」も提出しておくと、後々給与を支払うことになった時に出す必要がないです。

⑭源泉所得税の納期の特例の承認に関する申請書の提出は【有】にチェックして、申請書を作成して併せて提出しておきましょう。給与支払いがなければ出さなくても良いのですが、給与を支払うことになるかもしれませんし、個人の弁護士や税理士に支払う報酬についての源泉所得税も関係してくるので、開業届提出のタイミングで出しておくのがおすすめです。

⑮給与支払を開始する年月日については、直近で給与を支払う予定があるなら書きます。

開業届は提出しよう!

青色申告は基本的にメリットしかなく、納税者にとって有利な制度となっています。

その青色申告のために開業届の提出は必須です。

開業届を出すと、独立した・独立するんだなという実感が湧いて、やる気も出てきます!

開業届は必ず提出しましょう!