【公認会計士試験受験生向け】監査法人入所のすすめ

2022年12月16日公認会計士試験

公認会計士試験合格後、多くの試験合格者は監査法人に進みます。

最初から会計士資格は独立のためのツールであって税理士業で独立しようと考えている人は、監査法人には進まずに、最初から税理士事務所に行く人もいると思います。

監査法人に進むつもりがない人も、なんとなく周りが行くから、会計士なんだから監査法人で働くでしょ、という人にも、ぜひ監査法人勤務の魅力をお伝えしたいと思います!

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監査実務ができる

監査法人に進むと、公認会計士の独占業務である監査実務が経験できます。

会計士試験特有の科目である、監査論について、仕事として経験することになります。

リスク・アプローチに基づく監査手法や、内部統制の整備状況・運用状況の評価手続き等、監査論で勉強したことそのものを実務でやります。
多くの試験では、勉強したものの実務ではそこまで使わない…といった内容も多いですが、監査論については勉強したことを実務でやるので、私も少し嬉しく思いました。
もちろん学問的な要素もありましたので、全てやるわけではありませんが。

監査実務において、物事の本質を見極めたり、俯瞰する能力が身につきます

監査では、その数字がなぜそうなっているのか?について検討し、その根本的な要因について突き詰めて、それが妥当かどうか判断する場面が多々あります。

売上が増加している
    ↓
モーターの売上が増えている
    ↓
米国向けの売上が増加している
    ↓
米国で○○社向けの売上が上がっている
    ↓
○○社で△△という新製品に当社のモーターが使われており、その新製品が爆発的に売れたようだ
    ↓
その新製品は米国の著名なアーティストがSNSで紹介し、それで若い世代を中心に人気が出たようだ

このように、なぜそうなっているのか?を何度も繰り返すことにより、その根本的な要因について把握することができるようになります。
監査法人では当たり前に行いますので、これにより物事の本質を見極める能力が身につきます。

また、監査はそれぞれ個別の勘定科目を割り振られて、その科目について重要な虚偽表示がないか検討しますが、最終的には、全体で見て重要な虚偽表示がないかを確認します。

スタッフレベルでも、子会社等の個別財務諸表全体の監査を任されることがあり、全体としてリスクがないかを判断することになります。

この全体を俯瞰する能力は、どこで何をする上でも重要なスキルだと考えます。

監査法人を辞めた後税理士法人で働きましたが、税理士法人のスタッフはとにかく「木を見て森を見ず」の人が多かったです。
所長(社員)税理士でさえもせいぜい数十億程度の売上の会社であっても、「数字が大きすぎて見てもよくわからない(笑)」と言っていました。
監査法人で監査実務をやっていれば、それぐらいの規模の会社は特別大きい会社ではないですし、スタッフ一人で見ることも可能な規模です。

正直、監査という仕事は長くやると退屈というかあまりやりがいを感じられませんでしたが、監査実務の経験は今でも非常に役に立っています!

PCスキルが身に付く

監査法人では相応のPCスキルが求められます。

配属されるチームによってレベル感は異なりますが、それでもある程度のスキルを身につけることができるようになります。

エクセルはもちろん、クライアントの規模によってはアクセスというエクセルよりも大量のデータを扱えるデータベースも使用します。
監査法人以外でアクセスを扱うところはそう多くないかもしれませんが、エクセルについてはどこで何の仕事をするとしても、PCを使う仕事であれば活かすことができます。

監査調書作成のために、様々な関数を組み合わせてデータ加工を行ったり、ショートカットキーで効率的に業務を行います。

監査法人では嫌でもPCスキルが身に付きます!

ちなみに税理士法人のスタッフのPCスキルは非常にレベルが低かったです。
そもそもPCではなく手書きの面も多く、IT面における世間との遅れを実感しました。
税理士会の書類だって郵送orFAXですよ(笑)
今時役所でもメールの添付ファイルで受け付けてくれるのに…。

レベルの高い人たちと切磋琢磨できる

監査法人で働く人は、基本的に皆公認会計士試験の合格者です。
あのレベルの高い試験を突破してきた猛者たちしかいません。

自分だってそうだと思うかもしれませんが、上には上がいるということを思い知らされるところでした(笑)

元々の天才的な人や、ストイックな努力家、コミュニケーション能力が長けておりクライアントへのヒアリングが上手い人等、タイプは様々でしたが、自分では真似できない素晴らしいものを持った人たちがたくさんいました。

そんなレベルの高い集団に身を置けたことで、自身も負けていられないという気持ちになり勉強することができました。

レベルの高い母集団で過ごすことにより、自分自身をさらに高めることができます。

コミュニケーション能力を伸ばせる

監査においては、とにかくコミュニケーションを取る必要があります。
クライアント・チーム内関係なくとにかくコミュニケーションが必要です。

とにかく何をするにしても聞かないとわからないのです。
聞かないとわからないのですが、闇雲に聞いても求める答えが返ってこないこともあります。
求める回答を得るためにどのように質問するか?
それを考えながら聞きますので、円滑なコミュニケーションを取るためのスキルが身につきます。

考えもせず安易にクライアントに質問してしまうと、「それって何のために聞いているのですか?」と逆に聞き返されてしまいます。
私も1年目のスタッフ時代に経験した苦い思い出です(笑)

クライアント・チーム内でリレーションを築いていく上で、コミュニケーション能力も必然的に伸びていきます!

いろんなところへ出張に行ける

監査法人では子会社や支店を多数抱えている上場会社がメインのクライアントです。

基本的には親会社を監査しますが、親会社や連結グループ単位での監査の一貫として、子会社や支店に監査に行くことも多いです。
子会社や支店だと、地方や場合によっては海外に出張に行くこともあります。

出張先で美味しいものを食べたり、土日等の休日と繋げての観光はとても良い思い出になっています。

出張で全国や世界中を駆け回りたい人にも、監査法人就職はおすすめです!
個人的には出張がキツかったのも、監査法人退職の理由の一つになりました(笑)

海外で働ける

海外で働いてみたい!と思っている人も多いと思います。

BIG4であれば海外のメンバーファームに駐在員として数年単位で駐在に行くことができます。

もちろん職階やTOEICの点数等の要件はあり、それらを満たした海外駐在希望者の中での競争にもなりますが、欧州や米国等の人気のエリアでなければ割と行けると思います。

海外で働くという夢を実現するという点においても、監査法人だと一般事業会社等よりも可能性は高いと思います!

給与が高い

BIG4であれば初任給30万〜35万です。

監査法人の給与について、他の一般企業等の同世代と比較するとなると何歳で合格するかにもより異なりますが、初任給についてはかなり高い方ではないでしょうか。
ここに残業代や賞与等が加わって、年収ベースでは500万〜といったところです。
残業代についてもこの金額がベースになりますし、基本的に現在は残業代が請求できないということはないようです。

職階別の参考給与についてはこちらをご覧ください。

やはり難しい試験を突破したということで、それなりの報酬は欲しいと思います。
監査法人であれば、試験合格後すぐに高い給与を得ることができるようになります!

補習所を優先してくれる

公認会計士試験に合格しても、修了考査を受けて合格しなければ公認会計士を名乗ることはできません。
名刺も公認会計士試験合格者や日本公認会計士協会準会員という表記しかできません。

基本的に3年間の実務補習所に通って単位を取得していく必要があります。

この実務補習所の講義が、休日にもあるのですが、ほとんどが平日18時〜21時の仕事が終わった後の時間にあります。

監査法人であれば補習所の講義を優先してくれます。
遠方の往査(クライアント先に監査に行くこと)の場合も、講義に間に合うように、早い時間に先に帰るように促されます。
一般事業会社で補習所に理解がない会社だと、補習所の講義に間に合うように自身で仕事をコントロールする必要があります。

また、補習所に通うためには費用がかかります。
補習所の入所料及び補習料で27万円、それに加えて日本公認会計士協会の準会員の会費が年間2万5千円〜3万円(地域による)がかかります。
これらの費用についても、監査法人であれば全額負担してもらえます。



このように監査法人入所のメリットはたくさんあります!
もちろんデメリットもありますが…(笑)

数年で辞めるとしても、会計士人生のスタートは監査法人で切ることを強くおすすめします!!

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