監査法人を退職して後悔したこと

2022年12月26日公認会計士

公認会計士試験合格後、4大監査法人の一つに入りました。

その後監査以外の業務をやりたいと思い、税理士法人に転職しました。

監査法人を退職したこと、その後税理士法人に転職したことについては、今では後悔していないのですが、監査法人を退職して間もない頃は後悔することもありました。

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収入が激減した

監査法人退職にあたって、最も後ろ髪を引かれるのは収入のことでしょう。

監査法人は給与面では比較的恵まれています。
難関試験を突破したとはいえ、同じ難関資格である弁護士と比べると、最低限という意味では遥かに恵まれていると思います。

基本給もそれなりに高いですし、それをベースとした時間外手当や休日出勤手当もなかなかの額になりました。

税理士業界では、雇われであれば有資格者であっても監査法人のスタッフ程度の給与です。
良くてもシニアスタッフ程度。
そんなところほとんどありませんが。

監査法人退職後の転職先として、コンサル系もよく挙がりますが、コンサル系であれば収入が下がることは少ないでしょう。
むしろ監査法人時代よりもUPすることも割とあります。

私は多少収入が落ちてもワークライフバランスを充実させたかったのでコンサル系は避けました

自分で選んだ道ではあったのですが、あまりの収入の落差に驚愕したとともに、家計のやりくりも非常に厳しいものとなりました。

給与が下がっている上に、転職翌年度の住民税が高額になっていたため、手取り額は収入の落差以上の寂しさを感じました。
いつ転職するかにもよりますが、住民税は前年所得をベースに計算し天引きされますので、転職前の給与が高ければ高いほど住民税の負担も大きくなります

監査法人退職後にどのようなキャリアを歩むかを退職前にしっかりとプランニングして、そのための収入・資金計画も合わせて考えると、生活の水準を下げる必要がなくなるかもしれません。

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優秀な同僚がいなかった

監査法人時代では、優秀な人ばかりで、調べてもわからないことでも優秀な同僚に聞けばすぐ解決していました。

これも転職先がどこかで異なる部分ではありますが、私の場合はそんなに大きくない税理士法人だったからか、そもそも相談をできるぐらい優秀と思えるような人はいませんでした
一般事業会社に転職した友人も、監査法人ほど優秀な人材が集っているところはないと話しています。

監査法人は公認会計士試験という難関試験を突破した選ばれしものたちで構成される組織です。
そこにいる人の多くが優秀でした。

もちろん、勉強はできても仕事ができないという人もいましたので、全員が全員仕事面で優秀ではありませんでしたが、勉強も要領よくやってきた人が多いからか、仕事も優秀な人が非常に多かったです。

税理士法人も大手であれば豊富な有資格者、それも5科目合格しているような人もいるのかもしれませんが、中堅以下だとそもそもほとんどのスタッフが資格取得を目指して勉強しているという人です。

もちろん、有資格者だからといって仕事ができるというわけではないという点は会計士と同じですし、資格をもっていない人でもバリバリ仕事ができる人もいましたが、監査法人のようにふるいをかけられた人材というのは少ないため、優秀な人はほとんどいませんでした。

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複雑な論点や判断が求められる処理について、相談できる相手がいるということは素晴らしい環境であったなと少し後悔したことを覚えています。

PCのスペックが考えられないぐらい低かった

大企業に転職するのであればPCのスペックの懸念はないかもしれませんが、そうでないところではPCのスペックが軽視されているということはままあるようです。

私が転職した税理士法人もそうでした。

税理士業であっても、今やPC一つで全ての仕事ができるようになっています。
どれだけ遅れている税理士法人・税理士事務所であっても、会計ソフトを使わずに決算書を作成しているところはないでしょう。

PCが唯一の仕事道具といっても過言じゃないのに、PCのスペックが低すぎて仕事が全然進みませんでした。

所長税理士がPCに疎く、また、ケチであったため、スタッフには家庭用のショボいPCしか与えられていませんでした。

所長税理士が高齢であるほどPC等のIT機器に対する関心は薄く、仕事道具という意識も低い傾向にあります。
実際に自分で手を動かさないというのも、PCの重要性を認識できない要因になっているでしょう。

守秘義務等の観点もありますので個人のPCを使うわけにもいきませんし、進言しても聞く耳を持ってもらえませんでした。
PCをケチっていることによる無駄な作業・時間に付き合わされたことは、イライラと共に何でこんなところに来ちゃったんだろうという後悔を生みました(笑)

雑務が多かった

監査法人にいた頃は、たとえば資料の郵送や議事録の作成等は、年次が下のスタッフやアシスタントに任せることができていました。

税理士法人では基本的に自分自身でやるしかなく、アシスタントもいるにはいたのですが、正直任せるのが怖い(業務の質的に)ような人もいたので、結局自分でやらないとリスクがあったため自分でやってしまっていました。

規模にもよりますが、一般事業会社に転職した友人の話でも同様ですので、監査法人では分業化が進んでいたようです。

また、何の意味があるのかもわからないしょうもない日報を提出させられたり、通常総務や経理がやるような仕事についてもスタッフがやらされていました。

「何で自分がこんなことやらないといけないんだろう。」と思うことが多々ありました。

転職ではなく独立するのもあり

監査法人は非常に恵まれています。

あれが当たり前だと思うと、転職した時には苦労することもあると思います。

与えられた環境に感謝しつつ、転職する際はその環境が大きく変わりうるということも覚悟して、その後のキャリアを考えてください。

もっとも、独立してしまえば全てが自分の好きなようにできますので、転職せずに独立しちゃうのもありです!

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