【公認会計士試験合格者向け】実務補習所の攻略法!単位取得の心構え
公認会計士試験に合格してもその後すぐに会計士登録ができるわけではありません。
修了考査に合格して初めてその要件を満たします。
修了考査を受験するためには、実務補習所に通って単位を取得しなければなりません。
補習所はJ1の頃から真面目に通っていればそこまで苦労せずに単位取得することができます。
ですが、ポイントを抑えておけば少し楽に補習所の単位を取り終えることができます。
補習所の攻略法についてお伝えします。
序盤から積極的に講義に出席し単位を取得しておく
監査法人勤務の場合、補習所の講義を優先してくれます。
往査先が遠方の場合は移動時間がかかりますので、補習所の講義に間に合わない場合は、定時前であっても早めに帰してくれます。
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入社後繁忙期まではしばらく期間がありますので、その間に積極的に講義に出席しましょう。
最初は仕事も忙しくないですが、だんだんとさまざまな仕事を任せられるようになってきます。
そして忙しくなってくると、体力的にもキツくなってきて、補習所の講義に出たくなくなってくるのです。
補習所の講師は監査法人所属の人も多いため、監査法人の繁忙期は補習所の講義もなくなりますが、繁忙期が明けて特に8月頃は、ほとんどの人がある程度必要単位を確保し終わって、講義の出席者が激減します。
出席者が少ないと目立ちます。
居眠りや内職をしていてもすぐにバレるでしょう。
必要最低限の単位数を取得すれば良いですが、なるべく早めに単位を取得していって、後で楽できるようにしましょう。
8月は期ズレ決算がなければ、多くの監査法人スタッフは休みを取りやすい時期です。
補習所のことを気にしなくていいようにして、長期休暇を取得して、繁忙期の残業代+賞与で旅行することをおすすめします!
同期と仲良くなって考査の過去問を入手する
補習所には講義出席だけでなく考査(試験)があります。
考査の単位が足りなかった場合は、追試を受けることになります。
その場合は1回につき受験料15,000円を支払う必要があります。
この考査ですが、多くの場合過去問が存在しています。
その過去問を入手することで、考査で点数を取りやすくなります。
過去問はJ2(2年目)やJ3(3年目)の監査法人の先輩から入手することになります。
そういった先輩と直接の繋がりがあれば良いですが、監査チームによっては自分の上がいきなりインチャージ(主査)というように、年次の離れた先輩しかいないかもしれません。
また、監査法人以外に就職した場合は、そのようなツテがありません。
ですので、補習所の自分が所属している班の同期と仲良くなっておきましょう。
TACや大原、CPAといった受験予備校に通っていたのであればその頃からの友達もいると思いますし、知り合いがいなくても補習所で仲良くなれば良いのです。
同期の中の誰かは過去問を入手してくれるでしょう。
その過去問を譲ってもらって考査の対策をしましょう!
同期と仲良くなって飲みに行くのも楽しいですし、その後の人生で一生の付き合いになるかもしれません。
しかも、補習所の攻略にもなるのです!
ディスカッションは必ず出席する
補習所にはディスカッションもあります。
通常の座学の講義と異なり、いくつかのグループに分けられて、そのグループ内でディスカッションを行います。
当然何も発言せずに座っているだけでは終えることはできません。
補習所の運営委員の人がオブザーバーとして参加しています。
監査法人の先輩や上司かもしれません。
黙っていてもオブザーバーから指名されて意見を求められます。
人前で話すことが得意でない人にはツラいかもしれませんが、会計士になるために避けては通れない道です。
ディスカッションから逃げたくなる気持ちもわかりますが、ディスカッションは出席できる回は必ずすべて出席しておきましょう。
ディスカッションの単位が足りない場合、下の年次の人に混じってディスカッションに参加しなければいけなくなります。
J2やJ3になってから、J1(1年目)の後輩たちに混じってディスカッションするのは恥ずかしいですよね。
アウェー感がすごいと思います(笑)
ディスカッションは必ず該当年次ですべて出席するようにしましょう!
宿泊研修は楽しい
攻略法とは異なりますが、補習所ではJ1のうちに2回宿泊研修があります。
宿泊研修ではチームに分かれて、ビジネスゲームや連結財務諸表の作成をしました。
修学旅行気分で日中の研修よりも夜の宴会を楽しみにしている人も多かったです。
私もその一人でしたが、このビジネスゲームは結構面白かったです。
チーム内で役割を決めて会社を経営し、意思決定による市場動向の変化を見て、どのように経営判断を行っていくかをシミュレーションするゲームです。
資金調達や価格設定、仕入れのボリューム等様々な要因により自社・他社の経営状況が変化します。
その中で最も利益をあげたチームが優勝という内容でした。
連結財務諸表の作成は難しかったという記憶があります。
同期も難しかったと言っていました。
監査する側で作成する側の苦労は知りませんでしたが、実際に作成してみるととても大変な仕事だと実感しました。
実務補習所での単位取得は会計士登録のためには必須です。
仕事が終わった後や休日の講義は、眠くなったりボーッとしたりすることもありますが、監査法人の先輩や、監査法人以外で活躍する先輩会計士の話を生で聴ける貴重な機会でもあります。
独立を考えている人は、ぜひ独立会計士の講師と仲良くなって、色々と教えてもらうと良いでしょう。